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住宅用火災警報器の種類と必要性や選び方、点検・交換目安について

2026年03月03日更新

火災が発生したときは、炎や煙を見たり、プラスチックが焼けるようないやな臭いを感じたり、耳でパチパチと燃える音を聞いたり、皮膚で炎の熱を感じたり、五感によって気づくものです。
しかし、それだけでは就寝中や仕切られた部屋で物事に集中している時などは、火災に気づくのが遅れてしまう可能性があります。

住宅用火災警報器は、火災により発生する煙や熱を感知し、ブザーや音声により警報を発して火災の発生を知らせてくれる大事な機器です。

今回は、住宅用火災警報器の必要性や選び方について、徹底解説いたします。

▼目次
1.住宅用火災警報器の必要性
 1-1.住宅用火災警報器はなぜ必要なの?
 1-2.住宅用火災警報器の設置は義務なの?
 1-3.住宅用火災警報器の設置場所は?
2.住宅用火災警報器の選び方
 2-1.感知方式で選ぶ
 2-2.動作方式で選ぶ
 2-3.あかりの有無で選ぶ
 2-4.電源方式で選ぶ
3.交換時期やお手入れの方法は?
 3-1.交換の目安は約10年
 3-2.点検や作動確認は忘れずに
 3-3.お手入れは定期的に

住宅用火災警報器

1.住宅用火災警報器の必要性

1-1.住宅用火災警報器はなぜ必要なの?

住宅用火災警報器は、「火災の見張り番」です。
火災からの速やかな避難と初期消火、通報等の行動が早まり、大切な家財や近隣への延焼被害も軽減します。何より、みなさま自身はもちろん、大切な家族の命を住宅火災から守るために必要です。

消防庁によると、令和5年(2023年)の火災による死者の約7割は住宅火災が占めています。

 

住宅火災による被害状況を分析してみると、住宅用火災警報器等の設置「あり」の方が死者数・損害額・焼損床面積の被害が半減されていることがわかります。

出典:総務省消防庁「住宅防火関係 住宅用火災警報器を設置しましょう!|消防庁予防課」

1-2.住宅用火災警報器の設置は義務なの?

住宅火災による死者の多くは、0~6時に発生した火災で、「就寝中」で気づかずに逃げ遅れた方もいます。



出典:総務省消防庁「令和7年版 消防白書-第1章/第1節 火災予防」

このような住宅火災による犠牲者を減らすために、2005年9月火災予防条例の改正を行い、一般住宅に「住宅用火災警報器」の設置が義務づけられました。

しかしながら、全国設置率は84.9%に留まり、設置が義務づけられている寝室や階段上部等の条例適合率に至っては65.8%と、4割近くの住宅が条例に適合していない危険な状態になっています。

出典:総務省消防庁「住宅用火災警報器設置推進会議 会議資料 住宅用火災警報器の設置率 アーカイブ」

1-3.住宅用火災警報器の設置場所は?

住宅用火災警報器は基本的には寝室と寝室がある階の階段上部(1階の階段は除く)に設置することが必要です。
これは、階段が火災による煙の集まりやすい場所であるとともに、2階以上で就寝している方にとっては、ほとんどの場合、唯一の避難経路となるからです。

住宅用火災警報器の設置場所
※1 この場合、1階の階段には設置不要。
※2 屋外に設置された階段を除く。
出典:総務省消防庁「住宅用火災警報器Q&A」

なお、市町村の火災予防条例により、台所やその他居室にも住宅用火災警報器の設置を義務づけている地域もありますので、ご自宅の設置状況が条例に適合しているか確認してみましょう。

参考リンク:一般社団法人 日本火災報知機工業会 市町村条例別の設置場所

2.住宅用火災警報器の選び方

2-1.感知方式で選ぶ

火災を感知する仕組みとして、煙式と熱式の2種類があります。

2-1-1.煙式

消防法令で寝室や階段室に設置が義務づけられているのは、煙を感知する「煙式」です。

煙式は、火災で発生した煙を住宅用火災警報器が感知することで、ブザーや音声により火災の発生を知らせます。

煙式火災報知器
写真は、煙式の住宅用火災警報器例。

2-1-2.熱式

「熱式」は、火災によって住宅用火災警報器の周辺温度が一定の温度に達したことを感知することで、ブザーや音声で火災の発生を知らせます。

※台所や車庫など、大量の煙や湯気が対流する場所等に適している感知方式です。

熱式火災報知器
写真は、熱式の住宅用火災警報器例。

2-2. 動作方式で選ぶ

「単独型」と「連動型」があります。

2-2-1.単独型

単独型は、文字通り火災を感知した住宅用火災警報器だけが警報を発します。

2-2-2.連動型

連動型は、連動設定を行っている全ての住宅用火災警報器が火災信号を受け、警報を発します。
なお、連動型には有線式によるものと無線式のものがあります。

連動型ですと、他の部屋や就寝中の火災でも、宅内へ設置している住宅用火災警報器が1箇所でも火災を感知すれば、連動する全ての火災警報器が警報を発するため、単独型より連動型の方が安全性が高いといえます。

連動型住宅用火災警報器のイメージ
出典:総務省消防庁「住宅防火関係 住宅用火災警報器を設置しましょう!|消防庁予防課」

2-3.あかりの有無で選ぶ

火災発生時の避難は、普段とは違い冷静に通路の障害物などを確認することは難しいと思われます。更にそれが夜間などの暗闇の中で、視界が十分に確保できない状況で避難となった場合、冷静な判断ができるでしょうか。

住み慣れている自宅であっても周りが見えないことでパニックになり、迅速な避難ができない可能性があります。このような事態を避けるためにも、住宅用火災警報器が火災を検知すると警報とともに、お部屋を照らしてくれる製品も検討してみてください。

あかり式火災報知器

あかり式火災警報器
写真は、あかり付き住宅用火災警報器の例。

2-4.電源方式で選ぶ

住宅用火災警報器には「電池式」と「AC100V式」の2種類があります。

2-4-1.電池式

電池式は、住宅用火災警報器に内蔵された電池で動作するタイプです。
電源の必要がなく、設置が容易であるため、既存住宅に設置する場合におすすめです。

新築住宅に設置する場合でも電源工事が不要なため、電気配線をひくための工事費がかかりません。
また、電池式は設置・交換するための資格も不要です。

2-4-2.AC100V式(交流100V式)

AC100V式は、あらかじめ電気配線をひいておく必要があるため、設計段階から住宅用火災警報器の設置場所を決めておける新築住宅向けです。
電池切れの心配がなく、電池交換などの手間がかかりません。

ただし、AC100V式の設置には、電気配線工事を要するため、「第二種電気工事士」の資格が必要です。

3.交換時期やお手入れの方法は?

3-1.交換の目安は約10年

住宅用火災警報器は古くなると、内蔵電子部品に不具合が発生し、電池を交換しても感知しなくなるおそれがあります。

このため、設置年月日を確認し、設置後10年を目安に本体の交換を推奨いたします。
また、ご使用開始年月を火災警報器本体に記載しておくと、交換の必要が一目で分かります。

3-2.点検や作動確認は忘れずに

火災発生時などの緊急時に住宅用火災警報器が動作をしてくれないと、逃げ遅れなどの原因となり命を落とす危険があります。春秋の火災予防運動の時に行うなど、定期的に点検ボタンや付属のひもを引いて作動確認をすることをお勧めします。


※この警報音は代表例です

出典:総務省消防庁「住宅用火災警報器Q&A」

3-3.お手入れは定期的に

住宅用火災警報器はホコリが入ると誤作動を起こして警報を発してしまうことがあります。誤作動を予防するためにも定期的に掃除することをお勧めします。

掃除の方法は機種によって違いますので取扱説明書をご確認ください。
また、以下に掃除時の禁止事項を掲載しますので、破損しないよう丁寧に掃除をしてください。

3-3-1.清掃時の禁止事項

  • ベンジンやシンナーなどの有機溶剤は絶対に使用しない。
  • 水洗いは絶対にしない。
  • 煙流入口は煙を感知する重要な部分なので、塞いだり、傷をつけたりしない。

4.まとめ

ここまで住宅用火災警報器の必要性と選び方について、紹介してきました。

日頃より火災が発生しないような習慣対策をすることが一番重要ではありますが、万が一、火災が発生した時に備え、家族やご自身の身を守ること、そして近隣住人の安全のためにも、住宅用火災警報器を設置しましょう。
また、火災を正常に感知し作動できるよう、日頃からの点検やお手入れ(掃除)など、維持管理も忘れずに。

ご家庭で起こる電気火災の原因のひとつに、「トラッキング現象」というものがあります。
詳しくは以下のコラムで紹介しておりますので、参考にしていただけますと幸いです。

関連コラム:「トラッキング現象」により火災が発生するメカニズムと安全対策について

最後になりますが、東京電力パワーグリッドではお客さまが電気でお困りのことや、みてもらいたいことなど、ご家庭の電気安全のご相談にお応えするコンサルトサービスも実施しています。このサービスの一つとして、住宅用火災警報器の設置・交換工事のご相談も承っておりますのでお気軽にご連絡ください。

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