東京電力パワーグリット

漏電ブレーカーは落ちる?知っておくと安心な5つの知識

漏電する危険性はどんな場所でもあることをご存知でしょうか?
オール電化住宅があるように、電気があれば生活に困ることが少なくなった現代です。
ガスから電気に変わったことの背景には「安心・安全」というキーワードがあったのではないでしょうか。

電気を「安心・安全」に家庭内で使用するためには「ブレーカー」の存在が欠かせません。
漏電による感電や火災などの危険から身を守るためには、漏電ブレーカーがとても重要な役割を果たしています。

今回は

・ブレーカーの3つの種類
・漏電ブレーカーが落ちた時の復旧方法
・漏電が起きる原因と対策
・漏電ブレーカーが落ちないようにする
・ブレーカーがよく落ちるときの対処法

について詳しく解説していきます。

ブレーカー

1. ブレーカーの3つの種類

「ブレーカーが落ちた!」という経験はどのご家庭でもあると思います。
ブレーカーには大きく分けて3つの種類があります。
その種類について詳しく説明していきます。

ブレーカー

1-1. アンペアブレーカー

分電盤の左端にあるブレーカーが家庭で契約しているアンペアブレーカーで、30Aや40Aといった契約したアンペア数を超えてしまった場合に落ちます。


※スマートメーターが取り付けられているご家庭の場合、スマートメーターに内蔵されているアンペアブレーカーの機能により契約アンペアを設定している場合があります。この場合アンペアブレーカーは取り付けられておりません。(使いすぎの場合は10秒後に自動復旧します)

1-2. 漏電ブレーカー

漏電ブレーカーが落ちた時は、家庭内のどこかで漏電が起きていることを指します。
漏電したまま電気を使い続けると、感電や火災が起きる原因となってしまうことがあります。

1-3. 安全ブレーカー(配線用遮断器)

分電盤の中で部屋ごとにわかれているブレーカーの部分です。
落ちたブレーカーの部屋で電気を使い過ぎたり、電化製品が故障したり、配線がショートしてしまった可能性があります。

2. 漏電ブレーカーが落ちた時の復旧方法

漏電ブレーカーが落ちるということは、どこかで漏電している可能性があるということです。
「漏電」と聞くと怖い印象がありますが、落ち着いてすぐに対処するようにしましょう。

2-1. 漏電している回路を見つける

まずは漏電している回路を見つけることが大事です。
そのために漏電ブレーカーを利用して見つけましょう。
手順をお伝えいたします。

①全てのブレーカーを「切」にする

②アンペアブレーカーと 漏電ブレーカーを「入」にする

③安全ブレーカーを1つずつ順番に「入」にする

安全ブレーカーを順番に「入」にしていくと、どこかで漏電ブレーカーが落ちるはずなので、そのタイミングで「入」にした回路が漏電箇所と特定できます。

漏電している部屋の安全ブレーカーを「切り」にして、漏電ブレーカーを「入」にすれば、漏電しているお部屋以外の電気は復旧することができます。

漏電しているお部屋がわかれば、そのお部屋のどの家電が漏電しているのかを探します。

また、漏電箇所の家電のプラグを抜く場合は安全のため安全ブレーカーが切れた状態で抜きます。
家電のプラグを全て抜いて、同じように漏電ブレーカーが落ちる場合は、家屋の配線や、直接つながった機器に漏電の可能性があります。

漏電していたら全ての電気を使わない方が良いのでは?と思うかもしれませんが、漏電していない回路は使えるため、漏電回路を除くお部屋のみ使用するようにします。

2-2.電気工事店等に問い合わせる

漏電している箇所が電化製品の場合はその電化製品を修理に出すか、買い替えるかで解決しますが、家屋である場合は専門家に見てもらう必要がありますので、電気工事店等に問い合わせてみましょう。

また、漏電ブレーカーが落ちる原因にはブレーカーの故障ということもあります。

普段あまり触らない場所ですし、漏電している状態は感電や火災の可能性があり危険な状態です。
漏電ブレーカーを触ることも不安になるかもしれません。
そういった場合は無理に戻そうとせず、電気工事店等に問い合わせて見てもらうと安心ですね。

3. 漏電が起こる原因と対策

普段通り生活していると、漏電とはあまり関係がないように感じますが、電気の使い方によっては漏電が起こりやすくなっている場合があります。
その原因と対策に注目します。

3-1. 様々な配線の劣化や破損

家庭内にはたくさんの配線があります。
埋め込まれている配線については確認できませんが、私たちが使う電化製品やコンセントがどのような状態で使われているかは確認できます。

漏電が起きないように「絶縁体」が使われていますが、これも使い方によって傷がついたり、濡れたりすることで劣化していきます。そうすると「絶縁」ができなくなり、漏電を起こしてしまうことになります。

3-2. 電化製品の故障によるショートや漏電

プラスとマイナスの配線を直接つなぎ、電気抵抗を持つものを通さなかった時に起こるのが「ショート」です。

故障した電化製品やコードを使い続けていることでショートや漏電をおこすおそれがあります。内部の回路やコードが破損している場合があるためです。接触の悪い電化製品などは注意しておきましょう。

4. 漏電ブレーカーが落ちないようにする

電気を使いすぎると落ちてしまうアンペアブレーカーは、同時に使う電化製品を減らすことで防げますが、漏電ブレーカーを落ちないようにするためには日常生活でちょっとしたことに注意することが大事です。

4-1. 湿気の多い場所での電化製品の取り扱いに注意する

コンセントと同様で、電化製品は湿気に弱いです。
水に濡れたままの電化製品を使用すると漏電する可能性が高くなります。
キッチン等の水回り付近の電化製品を使用する場合は、濡れた手のまま触らないようにする等注意しましょう。

4-2. 電気コードを不自然に曲げたり束ねない

コードが長くなればなるほどねじれたりします。
気付かないうちに他の家具で踏みつけていたり、ひどくねじれたまま使用していたりして、コードが変形してしまうほどになると接触不良や熱がこもることにより過熱し、絶縁体としての機能も落ちてしまいます
その結果、ショートや漏電に繋がることがあります。

様々な長さの延長コードがありますので、上手に利用しながら不自然にコードが曲がったり束ねたりしないように工夫しましょう。

5. 漏電ブレーカーに関して不安があれば相談する

漏電ブレーカーが落ちた場合、落ち着いて手順を守りながら行動することが大切です。
ですが、電気の使い過ぎで落ちたブレーカーとは違い、「漏電のおそれがある」というだけでも不安になるでしょう。

知らないまま触ってしまい、漏電による火災が起きてしまったりするより、電気工事店等の専門家に問い合わせて、対処する方が安心できます。

24時間対応しているところもありますので、心配な時は夜中でも迷わず相談しましょう。

なお、東京電力パワーグリッドではお客さまが電気でお困りのことや、みてもらいたいことなど、ご家庭の電気安全のご相談にお応えするコンサルトサービスを実施しています。

  • 電気設備の点検をしてほしい
  • 漏電していないか心配なのでみてほしい
  • プラグやコードの正しい使い方を教えてほしい
  • ブレーカーやコンセント・スイッチを取り替えてほしい

こんな時には、お客さまの屋内配線などを東京電力パワーグリッドが測定器を使って診断します。お気軽にご相談ください。
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