雷から家電と大切な家族の思い出を守るために

夏は雷が多くなる時期ですよね。
ゴロゴロと雷の音がしたとき、身を守るために屋内へ避難することが大切なのはもちろんですが、家電製品やデジタル機器も雷の影響を受ける場合があることを知っていましたか?
パソコン、ネットワーク機器、防犯カメラなど、私たちの暮らしを支えるデジタル機器はますます身近な存在となっており、雷による被害の影響も大きくなっています。
このコラムでは、雷による被害から家電製品やデジタル機器、そしてその中に保存されたかけがえのない思い出や大切なデータを守るためのポイントについて解説します。
▼目次
1.落雷が多い地域は?
2.住宅に雷が直撃していないのに家電が壊れる?
3.「機器の故障」だけでは済まない時代
4.自分でできること
5.まとめ
1.落雷が多い地域は?
温暖湿潤気候である本州には、夏に湿った空気が大量に流れ込み、山岳地帯に沿って湿った空気が上昇すると雷雲が発達しやすくなります。
全国的にみても、栃木・群馬・埼玉・茨城は落雷が多い地域です。
なかでも、栃木県宇都宮市は、雷の多さから「雷都(らいと)」とも呼ばれています。
雷は夏の風物詩のように感じられる一方で、私たちの暮らしにさまざまな影響を及ぼします。
落雷の影響で、ブレーカーが一時的に動作して停電してしまうこともあります。
停電時の対処方法についてはこちらのコラムもあわせてご覧ください。
【関連コラム】停電したらどうする?ブレーカーが落ちた時の対応ガイド
また、停電だけでなく、気づかないうちに家電製品やデジタル機器へダメージを与えてしまうことも・・・
2.住宅に雷が直撃していないのに家電が壊れる?
実は、住宅に雷が直撃していなくても、近くに落ちた雷によって発生する「誘導雷(ゆうどうらい)」の影響で住宅内の機器が壊れてしまうこともあるのです。
誘導雷とは、近くへの落雷によって電線や配線に異常な電圧が発生する現象です。
「誘導雷」によって生じる高電圧の電気エネルギーは雷サージと呼ばれ、電線やアース線を通じて住宅内へ侵入し、機器にダメージを与えます。
私たちの暮らしは、テレビやエアコンをはじめとした生活に欠かせない家電製品や、パソコン、Wi-Fiルーター、スマート家電、防犯カメラ、IoT機器など、多くの精密な機器に支えられています。
一度大きな雷サージが侵入すると、これらの機器が同時に壊れてしまうこともあるのです。
もしものとき、落雷により被害を受けた建物・家財は、火災保険で補償を受けられる場合もありますので、加入されている火災保険の契約内容を確認してみてください。
3.「機器本体の故障」だけでは済まない時代
特に注意したいのがパソコンやスマートフォン、ゲーム機器、外付けハードディスクなどのデジタル機器です。
これらの機器には、
・家族との思い出
・お子さん、お孫さんの成長記録
・仕事の資料
など、かけがえのない大切な情報が保存されていますが、雷サージによって機器本体の故障だけでなく大切な情報までもが一瞬で壊れてしまう可能性があります。
現代の住宅では「データ資産を守る」という視点も非常に重要です。
4.自分でできること
落雷から家電製品の故障を防ぐには、電気器具のプラグをコンセントから抜く方法もありますが、雷が来るたびに対応するのは大変ですよね?
雷被害を軽減する対策としてSPD(Surge Protective Device:雷保護装置)があります。
サージ機能付き電源タップ
部分的な対策としては、サージ機能付きの電源タップの活用があります。
電源タップに接続した機器のみと限定されますが、家電量販店等で購入できるので、すぐにできる対策としておすすめです。
避雷機能付住宅用分電盤
住宅全体の雷サージ対策として注目されているのが、避雷機能付住宅用分電盤です。
この分電盤には、SPD(雷保護装置)が組み込まれており、電線やアース線を通じて住宅内に侵入する雷サージを抑制する働きがあります。例えるなら、住宅の電線の入り口で異常な高電圧を受け止める「ガードマン」のような存在で、雷サージによる被害のリスクを低減できます。
ただし、サージ機能付きの電源タップや避雷機能付分電盤にも限界があります。
まず、保護の対象は主に電線やアース線から侵入する雷サージです。
そのため、住宅へ直撃した雷による強大なエネルギーから守ることは難しいです。また、雷サージは電線以外の経路から侵入することもあります。
例えば、
・テレビアンテナ線
・CATV(ケーブルテレビ)回線
・固定電話回線
・インターネット通信回線
などです。
これらの通信線から侵入する雷サージに対しては、各回線に対応した「保安器」や専用保護装置を設置するなどの対策を行うことが大切です。
5.まとめ
住宅のデジタル化が進む現在、雷対策は単なる機器の保護だけではなく、家族の大切な記録や暮らしの安心を守るための備えになっています。
「今まで被害に遭ったことがないから大丈夫」と考えるのではなく、
・サージ機能付きの電源タップの活用
・避雷機能付分電盤等の導入
・通信回線用保安器の設置
といった対策を組み合わせることが大切です。
ご家庭の電気設備を一度確認してみてはいかがでしょうか?
かけがえのない思い出を守る第一歩になるはずです。
避雷機能付分電盤の導入を検討される場合は、電気工事が必要になりますので、お知り合いの電気工事店、もしくは住宅電気工事センターへ相談してみてください。
ご相談先に迷われた場合は、東京電力パワーグリッドでも無料のお見積りや工事手配などができますので、お気軽にお問い合わせください。